SOHO | 個人事業主としてスタートするまで 準備編②

起業

前回、開業にあたって必要な心構えをお話しました。

ここでは個人事業主として実際に必要な手続きについてご説明します。

■個人事業主として開業するには

税務署へ開業届出書の届出が必要です。

届出を行わなくても事業を行うことは可能ですが、開業届出を行い、青色申告を行うことで、

最大65万円の特別控除を受けられます。

また、屋号の登録が行えます。屋号があれば、屋号名義での銀行口座開設が可能です。

個人口座でも問題はありませんが、管理が煩雑になりがちです。

屋号名義での口座があることにより、管理がシンプルになり、かつ取引先への体裁も整えられます。

副業で20万円以上の収入がある場合には、個人事業主として開業することをお勧め致します。

■開業届出書の書き方

まずは、税務署から開業届出書をダウンロードします。

またはこの届け出書と同じフォーマットであれば、ExcelやWordなどの自作でも構いません。

開業届出書:

開業届出書

○○ 税務署長:

事業所の所在とする地域を管轄する、税務署名を記載します。

例えば東大阪市に所在地を置く場合、東大阪税務署長となります。

○○年○○月○○日:

開業届け出を提出する日を記載します。

郵送で提出する場合は、発送日を記載します。

納税地:

税務署に届出を行う住所を記載します。

自宅を届け出る場合は”住所地” を○で囲みます。

自宅ではなく事務所を納税地として申請する場合は、“事業所等”を○で囲みます。

上記以外の住所地・事業所等:

納税地に記載した住所と異なる住所もしくは事業所があれば記載します。

自宅兼事業所の場合は空欄でOKです。

自宅を納税地として申請し、事業所は他に構える方は事業所の住所を記載します。

氏名、生年月日:

申請者(事業主)の名前と生年月日を記載します。

職業:

開業する事業を表す職業名を記載します。社会通念上、通用する職業名でなくてはなりません。

わからない場合は、税務署へ相談しましょう。

屋号:

屋号を申請する場合は、ここに記載します。

記載がない場合、屋号は事業主名となります。

ただし、公序良俗に反する表現や、会社(法人)を連想させる語句「◯◯社」「◯◯会社」「◯◯ Corporation」などは使えません。

また、有る程度社会的認知度のある先行企業によく似た屋号などは、

場合によっては屋号使用差し止めなどになる場合もあります。

最悪、損害賠償もあり得ますので十分に注意しましょう。

登記所に行けば類似屋号があるかどうか簡単に調べられますので、慎重に屋号は決めましょう。

ここまでは大丈夫でしょうか。

屋号をつけられる方はよく考えてつけて下さい。

ビスネスシーンでの信用度やブランドにも直結します。

では、続けて”個人事業の開業・廃業等について次のとおり届けます。”以降について説明します。

届出の区分:

開業届出書を提出する目的に○をつけます。

今回は”新たに事業を開業する個人”として申請するので、”開業”に○をつけます。

開業・廃業等日:

開業の事実が有った日、あるいは、開業予定の日を記載します。

原則、開業後1カ月以内に届け出ることがルールですが、それ以前に遡って申請することも可能です。

筆者は11月20日に開業し、翌年の1月20日に開業届を提出しましたが、問題ありませんでした。

不安な場合は事前に税務署へ相談しましょう。

事業所等を 新増設、移転、廃止した場合:

今回は新規開業ですので、記載の必要はありません。

廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合:

もちろん廃業ではないので、記載の必要はありません。

開業・廃業に伴う届出書の提出の有無:

「青色申告承認申請書」又は「青色申告の取りやめ届出書」:

開業届と一緒に青色申告を行う場合は、”有”に○をつけます。

青色申告を行わない場合は、”無”に○をつけます。

消費税に関する「課税事業者選択届出書」又は「事業廃止届出書」:

消費税の還付を受けたい場合など、課税事業者を選択する場合は”有”に○をつけます。

免税事業者のままでいる場合は”無”に○をつけます。

通常、基準期間の課税売上高が1000万円以下の方は”免税事業者”です。

”課税事業者”は”消費税の還付”を受けられますが、ご自分に合った方を選んでください。

参考サイト:消費税の還付を受けるための基礎知識(AllAbount)

事業の概要:

新規に始めたい事業の内容を詳しく記載します。前述の職業と一致する内容でなければなりません

どのように記載したらいいかわからない場合は、税務署へ相談しましょう。

以上で、開業届の記入は終わりです。

参考例:
開業届出書_記入例.pdf

実際に私が先日提出した開業届をサンプルとして掲載します。

住所や氏名などは念のため修正していますが、他はそのままです。

・自宅兼事務所

・屋号を登録する

・青色申告を行う

・免税事業者で申請

が前提条件です。

如何でしたでしょうか。開業届自体は新規開業の場合、記入する項目が少ないです。簡単ですね。

では続けて、青色申告についての申請方法について説明していきましょう。


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